米共和党内で圧倒的な影響力を誇ってきたドナルド・トランプ前大統領の求心力に陰りが出てきた。今秋の中間選挙に向けた共和党予備選では、州知事選を筆頭にトランプ氏の支持する候補者が相次いで敗れている。共和党支持者や専門家によると、選挙戦へのトランプ氏の関与は今後重要性を増す見通しだ。一方で、候補者が勝利するには好感度や本選での勝算、実績、経歴といった伝統的に求められる資質が今まで以上に不可欠になったとの指摘も出ている。こうした傾向は、予算や法執行といった有権者の生活に直接的な影響を与える役割を担う州知事選でとりわけ顕著になっている。ジョージア州で24日行われた知事選の共和党予備選では、現職のブライアン・ケンプ氏が、トランプ氏の推すデービッド・パーデュー元上院議員を大差で制した。先週には、アイダホ州知事選の共和党予備選でトランプ派のジャニス・マクギーチン副知事が現職のブラッド・リトル州知事に敗北。その1週間前にも、ネブラスカ州知事選の予備選に立候補したトランプ氏の支持を受けた実業家、チャールズ・ハーブスター氏がネブラスカ大学の幹部、ジム・ピレン氏に負けている。ハーブスター氏を巡っては、女性への性的不品行疑惑が浮上しており、トランプ氏は疑惑に目をつぶるよう有権者に訴えていた。本人は疑惑を否定している。
トランプ氏の影響力に陰り 予備選で推薦候補敗北
有権者からは「トランプ派候補に縛られない」の声も
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