――筆者のジェイソン・ツヴァイクはWSJパーソナル・ファイナンス担当コラムニスト
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冷静を保ち、普段通りの生活を続けよ。
個人投資家の多くにとって、これは単なるミーム(はやりネタ)、あるいはTシャツに書かれたメッセージにとどまらない。むしろ、生き方そのものになっている。
今年に入って米国株は14%余り、米国債が総合的に9%それぞれ下げている状況で、筆者はこのほどアマ投資家に足元の相場下落にどう対処しているか質問してみた。
ウォール街のプロは個人投資家について、認識の甘い、非現実的な楽観論者の集まりで、株高局面で買われている銘柄を追い、不吉な兆候が表れるとわれ先に市場から逃げ出すとみている。
実際に個人投資家と話をしてみると、これがいかにばかげた見方であるか、すぐに気付く。
個人投資家の多くはむしろ、理論整然として思慮深い。過熱と冷却を通じて鋼鉄(スチール)が強くなるように相場の浮沈を経験することで鍛えられている。