ハーバード級の難関「ミネルバ大学」合格体験記、“対策できない入試”の攻略法写真はイメージです Photo:PIXTA

前回は、“世界のエリートが今一番入りたい大学”といわれるミネルバ大学の概要と、現役東大生の煙山拓さんがミネルバ大学を目指した経緯を紹介した。今回は、ミネルバ大学の具体的な試験内容と、煙山さんが受験に向けてどのように勉強したかを深掘りする。また、アメリカの大学で重視される「課外活動」として、どんなことに取り組んできたかも探った。(フリーライター 中村洋太)

>>第1回目記事はこちら ハーバードを辞退し進学するほど人気?「ミネルバ大学」に現役東大生が入学し直すワケ

外部試験やエッセイは不要!
ミネルバ大学が「対策できない入試」を用意するワケ

 煙山さんがミネルバ大学を受ける決意を固めたのは、東大1年生の7月頃のことだった。ミネルバ大学では入学審査スケジュールが3パターン用意されている。それぞれの応募締め切りは11月、1月、翌年3月に設定されている(ただし受験できるのは1年に一度のみ)。

 彼は11月1日締め切りの審査スケジュールで受験することにした。とはいえ、受験までは3~4カ月しかない。そんなわずかな期間で、果たして試験に向けた準備は可能なのか。尋ねると、意外な答えが返ってきた。

「アメリカの他の名門大学ではエッセイが重視されるため、確かに対策に時間がかかります。でもミネルバ大学の試験では、エッセイ自体がありません。他の受験要素に関しても、準備して受けるような内容ではないので、極端な話、思い立ったら半日あれば受験可能です」