「感じのいい人になれるか」は、毎日のメールで決まる。「相手に間違ったニュアンスで伝わってしまう」「文面がこわいと言われるが、原因がわからない」「メールの返信に時間がかかりすぎて、1日が終わってしまう」。メール仕事には、意外と悩みがつきものです。本連載では、中川路亜紀著『新版 気のきいた短いメールが書ける本』(ダイヤモンド社)から編集・抜粋し、迷いがちなメールの悩みを解決するヒントをお届けします。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

【本当に困った】「上司が助けてくれるか」が決まる、すごい一言は?Photo: Adobe Stock

「困ったとき」はどう伝えるのがベスト?

 困りごとがあって目上の人などに相談したいとき、以下のように相談するのはいかがでしょうか。

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○○社の佐藤です。
いつもお世話になっております。

実は、つかぬことでご相談があり、
メールを書いております。

来週、山田さんもご存じの
○○懇親会に初めて参加します。
私はこのような社交の場を経験したことがなく、
何を着ていけばいいのかわからず、
困っております。
黒っぽいスーツでは場違いな気がしますが、
パーティドレスもおかしいように思います。

お忙しいところ、こんなメールで申し訳ありません。
お知恵をお貸しいただけましたら、助かります。
どうかよろしくお願いいたします。

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 これは、仕事でつきあいのある年上の相手に相談する場合の書き方です。相手との距離によっては、敬語のグレードを調整します。相手の心証が気になるような込み入った相談ごとは、メールよりも電話や面談のほうがよい場合もありますが、電話連絡がとりにくい、話しにくいという場合は、メールで打診してみましょう。

「困ったとき」に使えるフレーズは?

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・○○さんにご教示いただきたいことがあり、ご連絡いたしました。
 →名前を書いて、相手の経験や知識を頼りにしていることを表現します。

・折り入ってご相談がありメールいたしました。
 →「お忙しいところ恐縮ですが」とつけるとていねいです。

・開設時にご指導いただいた○○センターのことで、実はたいへん困っていることがあり、一度またご相談に乗っていただけないかと思っております。
 →どうしても相談したいときは、困り具合の深刻さを表現します。

・私事で恐縮ではございますが、ご相談したいことがあり、メールを差し上げております。
 →プライベートな相談をしたいとき。

・正直なところ、どうしたらいいのかわからず、途方にくれております。
 →SOSを出されると、助けたくなるものです。

・こんなことになり本当にお恥ずかしいのですが、お力をお貸しいただけないでしょうか。
 →解決を支援してほしいときの書き方。

・きびしいご意見も覚悟のうえ、ご相談申し上げます。
 →自分の考えややり方が間違っていたら指導してほしいとき。忠告も受け入れる姿勢をもっていたほうが、相手も相談に乗りやすいはずです。

・ぶしつけなお願いで、申し訳ありません。
 →相談に乗ってほしいというのは、一方的なお願いになりがちです。最後にこの一言を書いて「どうかよろしくお願いいたします」と結ぶと、切実さが伝わります。

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※本記事は『新版 気のきいた短いメールが書ける本』を一部抜粋・編集したものです。