新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)が発生するまで、7人制ラグビーの国際大会「香港セブンズ」は長年、世界的金融企業とその顧客にとって、アジアにおけるネットワーキングイベントの目玉だった。現在、大会主催者は香港セブンズの開催について、規模を縮小して今年秋に行う方向で進めており、このことは香港が「アジアをリードする金融ハブ」としての地位を維持するために直面している問題を浮き彫りにしている。香港ラグビーフットボール協会のロビー・マクロビー最高経営責任者(CEO)によると、参加16チームおよびサポートスタッフのための隔離システムとして同協会が提案している「クローズドループ」(今年初めに開催された北京冬季五輪で採用された、選手および関係者を一般市民と隔絶するシステムをモデルとしたもの)は、まだ政府の承認待ちだという。すべての入境者に7日間の隔離措置が義務付けられていることを受け、主催者は今年のトーナメントを海外からの訪問客なしで開催するしかないと判断している。これまでこの3日間のイベントには海外から多くの訪問客が押し寄せ、これに合わせて主要なビジネス会議や会合が行われていた。
香港、揺らぐ国際金融ハブとしての地位
アジア最大のネットワーキングセンター、香港の試練は続く
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