月に向かっていた暗号資産(仮想通貨)の宇宙船は第2四半期に入って地上に墜落した。これまで2年近く続いた輝かしい上昇基調とは、ほぼ「天と地」ほど異なる正反対の展開だ。関連する2つの仮想通貨テラUSDとルナが5月初旬に急落。その余波は瞬く間に広がった。ビットコインを筆頭とする仮想通貨は軒並み大崩れ。貸し手による顧客資産の凍結も相次いだ。暗号資産などの分析を手がけるクオンタム・エコノミクスの創業者、マティ・グリーンスパン氏は「長らく宴に興じていた」と話す。「今はひどい頭痛とともに目を覚ましている状況だ」仮想通貨の時価総額は2020~21年にかけて急増。2000億ドル(約27兆円)程度から、昨年11月のピーク時には3兆ドルに達した(コインマーケットキャップ調べ)。だが、21年末頃に価格が急落。第1四半期に横ばいとなった後、下げに転じた。時価総額は第2四半期に2兆0400億ドルから56%急減の8900億ドルとなった。
地に落ちた仮想通貨、まだ悪夢は続くのか?
仮想通貨の価値は約半減、テラ崩壊が招いたドミノ連鎖
有料会員限定
あなたにおすすめ