月に向かっていた暗号資産(仮想通貨)の宇宙船は第2四半期に入って地上に墜落した。  これまで2年近く続いた輝かしい上昇基調とは、ほぼ「天と地」ほど異なる正反対の展開だ。関連する2つの仮想通貨テラUSDとルナが5月初旬に急落。その余波は瞬く間に広がった。ビットコインを筆頭とする仮想通貨は軒並み大崩れ。貸し手による顧客資産の凍結も相次いだ。  暗号資産などの分析を手がけるクオンタム・エコノミクスの創業者、マティ・グリーンスパン氏は「長らく宴に興じていた」と話す。「今はひどい頭痛とともに目を覚ましている状況だ」  仮想通貨の時価総額は2020~21年にかけて急増。