ジョー・バイデン米大統領は近く、対中制裁関税の一部を撤廃する見込みだ。国内の物価上昇を抑える一方で、中国への経済的圧力を維持するという2つの相反する政策目標の間で微妙なバランスを求められている。事情に詳しい複数の関係者によると、バイデン氏はここ数週間、次の一手を探っており、今週中に判断を示す可能性がある。衣料品や学用品などの消費財に対する関税の一時停止措置に加え、輸入業者が関税免除を申請できる枠組みの立ち上げを盛り込むと予想されている。米通商代表部(USTR)は現在、トランプ政権時代に発動した関税について4年ごとに義務付けられている見直しを進めている。関税の恩恵を受けた企業などから今月5日まで意見を募集しており、現政権にとって政策調整の機会となる。