優れたリーダーは、なぜ「傾聴力」を磨くのか?写真はイメージです Photo:PIXTA

9割の上司は、部下の本音を聞き出せていない。上司の「傾聴力」が向上すると、部下が育ち、組織・チームが強くなる。林健太郎氏の新著『優れたリーダーは、なぜ「傾聴力」を磨くのか?』からの一部抜粋で、部下の本音を聞き出すための傾聴の仕方をレクチャーする。

あなたが好感を抱いた上司は、
「話を聞いてくれる上司」だったはず

 例えば、あなたが体調を崩して病院へいったとします。

 1時間近く待ってやっと順番がきて、お医者さんに症状を伝えたら、数秒で「軽い風邪ですね。お薬を出しておきましょう。では、待合室でお待ちください」って言われたらどう感じますか?

「いやいや、もう少し話を聞いてくださいよ」って思いませんか?

 これがもし、「ほかに気になることは?」なんて問いかけてくれて、自分の話を聞いてくれたらどうでしょう。

「このお医者さんは診察が丁寧だ」と思うはず。ネットでの評判がよいお医者さんは、実は「患者の話をよく聞いてくれる医者」であることが多いのです。

 会社の上司も同じ。

 あなたが好感を抱いた上司は、「話を聞いてくれる上司」だったはずです。