米国は太平洋地域での中国の影響力拡大に対抗するため、同地域に新たな在外公館を開設する計画を示した。経済開発支援に充てる予算を3倍に増やす可能性があることも明らかにした。米政府は太平洋における平和部隊プログラムを復活させて、支援を巡る存在感を拡大する意向だ。米国が外交努力を強化しなければ、陰の実力者としての同国の地位が失墜しかねないとする、同地域の一部首脳の批判に対応する格好だ。太平洋は海運・漁業・戦略の要衝で、米中の覇権争いの焦点になっている。米国と同盟国は太平洋各地に軍事拠点を構えており、台湾を巡る衝突など地域紛争が起き、米国が関与する場合は、そうした拠点を利用できる。