【実践編】3万ドル、5万ドルでETFのポートフォリオを作る！

書店で一番売れているETF本の最新版『改訂新版　ETFはこの7本を買いなさい』（朝倉智也著）が、2月16日に発売。投資先進国米国で、ほぼ毎年のように2桁成長を続けている注目の金融商品ETF（上場投資信託）。現在の純資産残高は約683兆円。一方、日本のETFの市場規模は2021年4月末で約60兆円。しかし、日本でもETFを投資の選択肢に入れる人が着実に増えている。特に注目度が高まっているのが海外ETFだ。（1）低コスト、（2）機動的な取引ができる、（3）分配金を受け取りながら運用できる、（4）究極の分散投資ができる、など多くのメリットがあるETF。本連載では、長期投資やETFに興味がある人に向けて、そもそもETFとは何か、その賢い選び方・買い方、資産運用としてのETFとの付き合い方などについて、同書から一部を抜粋して公開する。

3万ドル、5万ドルを運用する場合のポートフォリオは、これ！

　では、前回と同様に、次に3万ドル（約330万円）を運用する場合はどうなるでしょうか。【下図表】をご覧ください。

（1）積極的なポートフォリオ例（1本）

　VT1本で運用する（1）のケースでは、3万ドルなら290株購入でき、手数料込みの合計金額は2万9854ドルとなります。手数料は11・9ドルですから、手数料率は0・04％です【上図表の上段】。

（2）積極的なポートフォリオ例（3本の組み合わせ）

　同様に3本の株式ETFで運用する（2）のケースでは、手数料込みの合計金額は2万9744ドル、手数料は55・8ドルなので、手数料率は0・18％となります【上図表の中段】。

（3）スタンダードなポートフォリオ例（4本の組み合わせ）

　株式6割、債券4割のポートフォリオを作る（3）のケースは、手数料込みの合計金額が2万9835ドル、手数料63・03ドルですから、手数料率は0・21％と計算できます【上図表の下段】。

　なお、5万ドル（約550万円）でポートフォリオを作った場合の手数料率を試算したのが【下図表】です。

　手数料率は、（1）のケースで0・04％、（2）のケースで0・12％、（3）のケースで0・17％と、非常に低くなっていることがわかるでしょう。