向かい合って話し合う男女写真はイメージです Photo:PIXTA

「したほうがいいよ」「可能ですか?」「あなたのためを思って言うけど」――どれも相手を気遣った、丁寧で親切な言葉に聞こえる。ところが、言われた側はなぜかモヤモヤしたり、反感を覚えたりすることがある。なぜ、善意でかけた言葉が逆効果になってしまうのか。実はそこには、無意識ににじみ出る「上から目線」や「逃げ」のニュアンスがある。日常や仕事でつい使いがちな言葉を見直してみよう。※本稿は、心理カウンセラーの五百田達成『言いたいことがちゃんと伝わる 男と女の言いかえ図鑑』(KADOKAWA)の一部を抜粋・編集したものです。

「○○したほうがいい」の
アドバイスがよくないワケ

「女心を知りたいなら、この本を読んだほうがいいよ」

「咳が止まらないなら、病院に行ったほうがいいよ」

「悪いこと言わないから、部長には逆らわないほうがいいよ」

 私たちはよく、人にアドバイスをするときに、「○○したほうがいいよ」という言い方をします。言われたほうは「○○しろ」と命令されたわけではないし、「○○すべき」と一方的に考えを押しつけられたわけでもない。普段はあまり意識せずに受け入れたり、聞き流したりしていることでしょう。

 ですが、冷静になって考えてみると、「……うん?『したほうがいい』って言っているけど、何と比較して『ほうがいい』って言ってるの?」「これって誰目線のどういうアドバイスなの?」とつっこみたくなる表現であることがわかります。

「○○したほうがいい」という表現がよくないのは、「これは世間一般の考え方ですよ」「多くの人がそう思っているので、やってみるといいんじゃないですか?(私は責任を持ちませんけどね)」といった、どこか逃げ腰・他人事感があるから。