インターネット上には勤務先の給料や待遇などの不満があふれる。ダイヤモンド編集部は、企業の与信管理を支援するベンチャーが集めた大量の口コミデータなどを基に、働き方に関する従業員の不満が多い“ブラック”企業ランキングを作成した。対象期間は2022年1月から6月までの半年間。大手電機メーカーが首位となったほか、メガバンク、大手ハウスメーカーなどが上位に名を連ねた。(ダイヤモンド編集部 松本裕樹)

ネガティブ投稿を収集し
ランキングを作成

 ダイヤモンド編集部は、企業向けに与信管理サービスを提供するベンチャー企業、アラームボックス(東京・新宿区)のデータを基に、ネガティブな口コミを多く集めた企業のランキングを作成した。

 期間は2022年1月から6月までの半年間。同期間中に口コミ投稿があったのは調査対象企業1万1828社のうち1266社だった。今回取り上げる働き方に関するネガティブ情報は約2900件で、1社当たりの平均は約2件だったが、ランキング上位に名を連ねた企業は平均をはるかに上回るネガティブ投稿を集めた。

 さっそくランキングを見てみよう。

トップは不祥事発覚の三菱電機
2位は給料の不満が多いトランス・コスモス

 22年1~6月にネガティブ投稿が最も多かったのは三菱電機で、投稿数は25件に達した。

 不正検査などの不祥事が続く同社だが、具体的な投稿内容で目立ったのは、働き方への不満だ。

「残業を前提とした人員配置であり、サービス含めて深夜まで働くことになる」「無理のある期限も守らねばならず、大変な量の業務が降ってくる」「慢性的な長時間労働が続き、誰もその状況に疑問を持っていない」「毎日22時ごろまで残って残業しないと処理できないような仕事を与えられ、できなければ怒られる」「休日出勤が常態化している」など、残業に関するものが多い。

 そのほか、「部長・次長の言うことは絶対で、誰も声を上げて反論しようとしない(したところで報われることは無く、どんなひどい目に遭うか分からないため)」「パワハラ気質は依然として残っており、新卒にもめちゃくちゃなことを要求したりする」など、社内の風通しの悪さを指摘する投稿も少なからずあった。

 三菱電機に次ぐ2位となったのは、コールセンター事業などを手掛けるトランス・コスモスだ。投稿数は24件に上った。

 その中で特に多かったのが給料に関する投稿だ。

「給料が低すぎる」「圧倒的な給料の低さ」「なかなか給料が上がらない」「企業規模に比べて給与や賞与が低い」など、給料への不満が目立った。

 そのほか、「有給休暇が少なく休みが取りにくい」「非常に多忙な現場であるにもかかわらず人員を一向に増やさない」など、働き方への不満もあった。

 3位は、みずほ銀行で、ネガティブ投稿の数は21件だった。

「人手不足で未来が見えない」「先行きに不安しかない」「優秀な人材や若手・中堅の流出も目立つようになってきた」など、将来への不安に関する投稿が目立った。

 また、「典型的なお願い営業、顧客の利益を無視した営業が多い」「精神的にやられる人も多い」など、働き方に関する投稿も少なからずあった。

 度重なるシステム障害については「システム障害が頻発しているが、もはや起きて当然になってしまっている」「システム障害を何度も引き起こし、他のメガバンクの背中はもうとっくに見えない状況になっている」など、諦めのような投稿もあった。

『従業員の不満投稿が多い“ブラック”企業ランキング2022上半期【トップ10】3位みずほ銀行、1位は?』では、4位以下の企業の実名とネガティブ投稿の内容をまとめている。ぜひ、ご覧いただきたい。

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