【生きづらいをラクにする】頑張りも努力も必要なし！あなたの優しさにつけ込む「ずるい人」への最大かつ意外な対抗策

たとえ小さなことでも気になってしかたがない、いつまでも引きずってしまう、他の人から見れば取るに足らないささいなことに反応して心が傷ついてしまうから、毎日が生きづらくて苦しい……そう感じるあなたは、病気でも、おかしいのでもありません。
傷つきやすい人は、敏感で繊細な気質で知られるHSPの人に限らず、内向的な性格の人、心に大きな傷を負った経験のある人、毒親のもとで育った人、アダルトチルドレンなど、いろいろなケースがあります。また、一見、それとは気づかれない、社交的かつ積極的な性格なのに、実は人知れず傷つきやすさを抱えている人も意外に多く存在しています。
みさきじゅりさんは、ご自身もそんな傷つきやすさに長く悩んできたHSS型HSPで、HSP研究の第一人者、E・アーロン博士の専門家認定プログラムを修了したキャリアコンサルタントです。
みさきさんの著書『とても傷つきやすい人が無神経な人に悩まされずに生きる方法』では、そんなご自身の体験や、傷つきやすさに悩んで相談に訪れた方々に日々アドバイスしていることなどが紹介されています。
ここでは特別に、HSPをはじめとする、すべての傷つきやすい人ができるだけ傷つかず、おだやかな日々をすごすためのヒントを書き下ろしてもらいました。

それ、本当にあなたが悪いの？

　仕事を押し付けられる。

　取るはずだった有給休暇を出勤にされてしまう。

　転職しても、新しい職場で、高圧的な人から再びターゲットにされてしまうのだろうか……傷つきやすい人たちから、本当によくうかがうお悩みです。

　客観的にお話をうかがっていると、高圧的な相手のほうに明らかに落ち度があるように思います。

　しかし、傷つきやすい人たちには心が優しすぎるところがあるので、高圧的な人からターゲットにされるのは自分が悪い、自分のせいだ、と思ってしまっていることが多いようです。

　自分に何かがあるからターゲットにされている、という感覚、実は半分当たっています。ちょっとショックに感じられたのなら、すみません！

　なぜなら、傷つきやすい人が、「ターゲットにされるのは自分のせい」と思っている部分を、高圧的な人は狙って攻撃してくるところがあるからです。

　傷つきやすい人と高圧的な人がお互いに反応し合い、いじめが加速してしまう、というように、状況がエスカレートしてしまう場合もあります。

高圧的な人＝性格的に意地が悪い

　高圧的な人は、もともと意地の悪いところがあるのです。

　人間関係において、相手の弱点を突いたり、自分の利益のために利用しようと考えているところがあります。

　そのような考えがあるからか、自分よりも弱そうな人を見つけるのが上手です。

　一方で、傷つきやすい人は、相手がどんなに高圧的であっても、なかなか相手のことを嫌うことができません。

　せっかく有給休暇を取ったのに、高圧的な上司から出勤を求められたとします。

　すると、その日に予定がない時は、休暇を取り消して仕事を引き受けたりしてしまいます。

　なぜでしょうか？

　それは、「私が出勤すれば、みんなが平穏に過ごせる」と信じているからです。

　周囲から影響を受ける傷つきやすい人は、周囲が穏やかだと自分も穏やかな気持ちでいられます。

　自分が穏やかに過ごしたいから、つい、周りが穏やかであるよう、自分が頑張ってしまうところが、傷つきやすい人にはあるのです。

　そして、傷つきやすい人が周りのために無理をするのを、高圧的な人はしっかりと見抜いています。