人間の嗜好を4種類に分類した「ハーマンモデル」に当てはめると、部下とのコミュニケーションもラクになる。林健太郎氏の新著『優れたリーダーは、なぜ「傾聴力」を磨くのか?』からの一部抜粋で、部下の本音を聞き出すための傾聴の仕方をレクチャーする。
部下の価値観を、
「4つの分類」で理解する
人それぞれの価値観が違うということは、相手の価値観の傾向がわかりさえすれば、話を聞くときにとても便利です。
この「人それぞれの価値観の違い」を把握するうえで便利な、人間の嗜好を4種類に分類した「ハーマンモデル」というものをご存知でしょうか。
考案者は、アメリカのネッド・ハーマン(1922年~1999年)という方。ハーマン氏がゼネラル・エレクトリック社の人材開発部門にいたときに、「社員一人ひとりの脳の個性を理解することで、ビジネスの発展に貢献したい」という思いから、「社員の思考の傾向」を数百人のサンプルから分析して生まれました。
元来は、自己分析のツールですが、相手の考え方の傾向をつかむうえで極めて有効なので、私も若干のアレンジを加えてツールとして活用させていただいています。