ベトナムEVメーカーの価格戦略、米で成功するかPhoto:Denise Truscello/gettyimages

 ベトナムのビングループは、高級リゾートや病院、ショッピングモール、スーパーマーケットなどを幅広く手がける同国最大の複合企業だ。

 同グループが傘下に持つ電気自動車(EV)新興メーカー、ビンファストは、ほぼ無名ながら画期的な価格設定で、米国の自動車市場に参入しようとしている。

 ビンファストは7月、米国初のショールームをカリフォルニア州に開設した。また20億ドル(約2660億円)を投じてノースカロライナ州にEV工場を建設する計画を進めるなど、米国で積極的な事業拡大に動いている。

 同社は成長資金を調達するため、年内か来年の新規株式公開(IPO)実施を目指し、米規制当局に書類を提出。競争の激しいEV市場に突如現れた新興メーカーに対する投資家の反応を試す最新の事例となっている。

「われわれの米市場参入は着々と進んでいる」。ビンファストのクレイグ・ウェストブルック最高顧客責任者はカリフォルニア州での店舗開設についてこう述べた。