電気自動車(EV)メーカーの米テスラとイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の前に、ついに純粋なEVメーカーのライバルが現れた。少なくとも、投資家の目にはそう映っている。
新興EVメーカーの米リビアンは10日、新規株式公開(IPO)を実施した。時価総額は1000億ドル(約11兆4000億円)を超えている。同社にはアマゾン・ドット・コムや自動車大手フォード・モーターも出資。年内に納入予定の車両1台当たりの評価額は約1億1000万ドルに相当することになる。マスク氏率いるテスラは時価総額が約1兆ドルで、2021年納車予定の1台当たりの評価額は110万ドル。リビアンはそれをはるかに上回る。
ヘッジファンドのUBSオコナーで環境重視戦略ファンドの最高投資責任者(CIO)を務めるケン・ゲレン氏は、リビアンが将来、テスラに迫るとみている。リビアンが「2025年と2030年の目標を達成すれば、その差を縮める余地は確実にある」という。同ファンドはリビアン株を取得した。
10年以上前のIPOで株価が急上昇したテスラは、生産を拡大して初の通期利益を計上するまでに10年かかった。