――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  米国で夏がまだ終わったわけではないが、国内の天然ガス備蓄量を見ると、身も凍る思いがする。冬に天然ガス価格が急騰する可能性があり、欧州のガス危機に拍車をかける恐れもあるからだ。  米エネルギー情報局(EIA)が1日午前に発表したデータによると、米国の天然ガスの在庫は8月26日までの1週間に610億立方フィート増加した。この結果、天然ガスの備蓄量は5年平均を11.3%下回る水準にある。備蓄量と5年平均の乖離(かいり)は、冬の前に在庫を積み増すいわゆる「注入シーズン」を通じて拡大している。