つみたてNISA選びで重要なチェックポイントとは？

コロナ禍のリモートワークなど生活スタイルの変化により注目されたのが、資産形成に対する関心が高まったこと。特に、20～30代の若い人たちの間で、つみたてNISAの口座開設が急増した。そんな状況の中、つみたてNISA本の決定版ともいえる『最新版　つみたてNISAはこの9本から選びなさい』（中野晴啓著、ダイヤモンド社）が3月16日に発売。本連載では、つみたてNISAを利用して長期投資や資産形成をしてみたいという人に向けて、失敗しないつみたてNISAの賢い選び方・買い方について、同書から抜粋して公開する。「つみたてNISAってなに？」という投資ビギナーの人でも大丈夫。基本的なところからわかりやすくお伝えしていくので、ぜひ、お付き合いください。

ファンド・オブ・ファンズを選ぶ際の選択基準

　きちっと運用しているファンド・オブ・ファンズは、投資先となる投資信託の運用状況を常時モニタリングして、成績が振るわなくなった投資信託があったら、他のもっと優秀なものとの入れ替えも行っています。

　適宜、こうした見直しが行われているのかどうか、その入れ替えの理由が投資家本位でかつ合理的なものかどうかということも、ファンド・オブ・ファンズを選ぶ際の選択基準になります。

　日々、投資先となっている各投資信託の運用状況、運用体制、投資哲学に変化はないかどうか、経営者の交代をはじめとして人の異動があったのかどうか、といった点までチェックし、大きな変化があった時は、このまま投資を継続するのが正しいかどうかを吟味します。

つみたてNISAのバランス型ファンドで重要な、
リバランスとは？

　加えて、これがつみたてNISAでバランス型ファンドを買う最大のポイントだと思うのですが、常に組入資産のリバランスを行っているかどうかです（下図）。

　リバランスというのは最初に決定した、組み入れ資産の配分比率にできるだけ合わせていくために、売買を行うことをいいます。

　簡単にいえばAの株式投資信託50％、Bの債券投資信託50％の比率だったのに、しばらく経つとAの株式投資信託が好調で、資産価値でみるとA70％、B30％になってしまうケースが多々あります。その場合はAを売却し、その資金でBを購入して、比率を各50％に戻すということです。

　つみたてNISA口座では金額制限があるため、売却して買い直すといったリバランスができません。

　ですから、投資信託の運用側のほうで、リバランスしているものを買うことが大切です。