食事と運動を改善することで認知症を予防したり遅らせたりすることができるかもしれないという点は、すでに研究で明らかになっている。ここにきて、認知症を防ぐためのもう一つの方法として、特別にデザインされたビデオゲームが研究者の注目を集めている。スピードや注意力、記憶力の訓練を組み合わせた、脳のトレーニングになるようなデジタルゲームが次々と売り出されている。研究者たちもこうしたゲームの研究に取り組んでいる。科学者たちは、このような「脳トレ」ゲームが、加齢に伴う脳の衰えを食い止めたり遅らせたりするのに役立つかどうかを検証している。これらのゲームは一般的に思い浮かぶビデオゲームやパズルとは異なる。例えば、プレーヤーが音や模様、物を区別して記憶し、瞬時に判断するゲームでは、進むにつれて難易度が高まる。またあるゲームでは、画像が消える前に、姿かたちが同じ2匹のチョウを群れの中から一瞬で見つけ出さなければならない。