ビジネスパーソンの悩みの多くは人間関係に由来するものではないだろうか。現在、この問題をはじめ、仕事にまつわる多くの悩みを圧倒的な説得力をもって解決することで人気なのが、プロデューサー・佐久間宣行さん初のビジネス書『佐久間宣行のずるい仕事術』だ。この本はSNSで「働くすべての人に読んでほしい」「人生の教科書にします」と絶賛コメントが多数寄せられている。ここでは本書から佐久間氏が提唱する仕事術の一部をお届けする。

「頭のいい人、悪い人の考え方」決定的な1つの差 “どうしても合わない人”とはこう組めばいい
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「価値観の違うメンバー」をどうするか

 チーム編成をするときのコツがある。

 それは、プロジェクトのコンセプトや企画の核をつくるときは感覚が近い人と組み、実行するときは自分と真逆のタイプの人を入れるということだ。

違うから貴重

 あらゆる企画の「それ、いいね!」は、ほとんど感覚に近い。

 だから、企画段階ではその感覚が近いメンバーと企画を練り上げられると、変なブレーキがかからず明らかに企画の爆発力が違ってくる。

 でもそれを実現するときは、価値観の違うスタッフをメンバーに入れたほうが絶対いい。

 とくに、自分の短所を補ってくれるキャラクターのメンバーは貴重だ。

事故を防ぐ

 僕で言えば、「おもしろい」を最優先しすぎて、ときどきコンプライアンス権利問題に引っかかりそうになることがある。

 そういうときに、慎重すぎるくらい慎重で常識のあるスタッフが一人いると、ちゃんと事前に引き留めてくれる。

 同じような感覚の人ばかり集めていると、突き抜けすぎてプロジェクトが現実のものになろうとするとき事故が起こりやすくなってしまうのだ。

リスク管理と考える

 ただ、価値観の違うスタッフとは、どうしてもぶつかりがちだ。

 ブレーキをかけられると腹が立つこともある。

 でも価値観の違う人がいたほうが、リスク管理としては間違いないし、企画の最善について改めて考え、深めるきっかけにもなる。

 だからいいものを安全につくるには、メンバーのスキルだけでなく、価値観や性質にも目を向けてみるといいだろう。

『佐久間宣行のずるい仕事術』より)

本書には、この他にも、たくさんの仕事術が収録されています)