中田敦彦のYouTube大学で話題の『佐久間宣行のずるい仕事術』。読書家の中田敦彦さんがこの本を読んで驚いたこととは?
(YouTubeは【佐久間宣行①】TV・YouTube・Netflix…全てでヒットを出す鬼才Pの成功の真髄とは? というタイトルで公開されています)
ビジネスパーソンの悩みの多くは人間関係に由来するものではないだろうか。現在、この問題をはじめ、仕事にまつわる多くの悩みを圧倒的な説得力をもって解決することで人気なのが、プロデューサー・佐久間宣行さん初のビジネス書『佐久間宣行のずるい仕事術』だ。この本はSNSで「働くすべての人に読んでほしい」「人生の教科書にします」と絶賛コメントが多数寄せられている。ここでは本書から佐久間氏が提唱する仕事術の一部をお届けする。
「数字」がすべて
会社にはそれぞれ、評価の軸がある。
「こういう社員が優れている」という評価の軸だ。
それはテレビ、新聞、金融、メーカーと業界ごとに異なるし、会社によっても全然違う。
そしてそれぞれに定められた軸からズレると、なかなか認めてもらえない。
テレビ局でいえば、つい最近までは「世帯視聴率」という数字が評価軸のすべてだった。
だから世帯視聴率が取れる社員がエラかった。
会社に「合わせすぎてはいけない」
でも僕は、ファミリーで見る(世帯視聴率を取りやすい)番組ではなく、若い層にだけ究極にウケたり、ネットで話題になるような番組ニーズが、それを逆転するのは時間の問題だと考えていた。
だから「ゴッドタン」を企画した。
15年前、この主張はまったく受け入れられなかったけど、いまはみんなの共通認識になってきている。
「数字」以外で戦う
テレビ東京に関して言えば、ネットとの相性のよさが会社の武器になり、それが「テレ東らしさ」というブランドにもなってきた。
「テレ東らしい」番組づくりや、DVD制作やライブ、物販といったあたらしい収益ルートへの貢献で、僕自身も退社のころには独自のポジションを手に入れていた。
世帯視聴率が高い番組をつくらなくても、評価されるようになっていたのだ。
時代に合わせて戦う方法を考える
会社の中でなんらかの実績をつくり、評価されることは重要だ。
会社員である以上、それは間違いない。
でもそこに強い違和感があるときは、自分を貫く方法を考えてみるのもいいかもしれない。
言うまでもないけれど、社会はものすごいスピードで変化している。
「よし」とされるものはすごい速さで変わっていくのだ。
会社はすぐには変わらない
会社をささえる事業は、どんどん移り変わっている。
出版界でいえばメインだった雑誌の広告収入が減り、電子書籍が盛り上がりを見せている。
音楽業界でいえばCDの売上なんかもまさにそう。
昭和の時代、百貨店がこれほど苦戦を強いられるとはだれも思っていなかった。
稼げる部署、花形部門は、数年単位で変わっていく。
でも、会社の評価の軸はそうかんたんには変わらない。
本来なら事業の実態に合わせて柔軟に変化していくべき軸が、ずっと放置されたままになっている。
オリジナルの評価軸で勝負する
違和感を持ちながらも「会社に評価されること」だけを仕事の軸にすると、長期的判断を見誤ってしまうことがある。
昔からの価値観で意思決定している人たちに評価されたら、むしろ危険信号。
自分の感覚を信じることも、ときに大事な判断になる。
(『佐久間宣行のずるい仕事術』より)
※本書には、この他にも、たくさんの仕事術が収録されています)