――筆者のウォルター・ラッセル・ミードは「グローバルビュー」欄担当コラムニスト ***  英国の首相が政権初期にこれほどの混乱に直面したのは、ヒトラーによる攻撃が欧州全体に広がる中でウィンストン・チャーチルが1940年5月に就任した時以来のことだ。英史上最も長く君臨した君主である女王エリザベス2世の死去に伴う公式の服喪期間が明けるやいなや、リズ・トラス新首相の経済計画が発表されたことを受けて株式市場は動揺、金利は急上昇し、ポンドの対ドル相場は過去最安値まで下落した。