投資家が必ずしも伝統的な自動車メーカーを敬遠しているわけではないことが分かった。ドイツのスポーツカーメーカー、ポルシェAGの新規株式公開(IPO)の成功には、ドイツの企業からデトロイトの企業まで自動車業界全体で学ぶ必要がある。ポルシェ株は29日の取引初日、ほぼ横ばいで推移し、時価総額は約750億ユーロ(約10兆6600億円)となった。親会社のフォルクスワーゲン(VW)とアドバイザーは、IPO価格の設定で微妙なバランスを取ろうとしていた。高過ぎれば、VWが今後放出することも考えられる他の資産(新興バッテリー事業のPowerCoなど)を買う可能性のある投資家との関係を断ってしまうリスクがある。安過ぎれば、投資家の最悪の懸念を認めることになる。それはVWが、ポルシェ家およびピエヒ家の投資ビークルという支配株主(VWが売却したポルシェ株の半分を取得)に服従せざるを得ない状況にあるのではないかということだ。
ポルシェ上場、他メーカーが学ぶべきこと
実績のある伝統的な自動車メーカーに対して、投資家はより高い評価を与える用意があることが分かった
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