精子や卵子・受精卵の提供を受けて子どもを授かった親は、自分たちのプライバシーが侵害されることや家庭の平和が壊れることを恐れて、本人に遺伝上の出自をなかなか伝えられないことがある。こうした母親・父親は今、変化を迫られている。研究によると、ドナーが提供した精子や卵子・受精卵で誕生した人は、早い時期に自分の出自を知ったほうが精神的に健全な状態でいられるという。米国では、提供された配偶子(卵子、精子)や受精卵を用いる予定の人に、子どもに出自を知らせることの重要性を理解することを義務付ける法律を定める州が出始めている。コロラド州は今年6月、ドナーから精子などの提供を受けて子どもを持つことを計画している人に、出自についての子どもとの話し合いに関する情報を得ることを義務付ける法律を制定した。カリフォルニア州議会は8月、精子バンクや卵子バンクに対し、告知が「家族機能の改善と(誕生した子どもの)幸福」と関連していることを顧客に知らせるよう義務付ける法案を可決した。法案はギャビン・ニューサム知事の署名後に成立する。
生殖医療で誕生した子、親は早く事実知らせるべきか
提供された精子や卵子・受精卵で誕生した子ども、事実を早い時期に知ったほうがプラスの影響?=研究
有料会員限定
あなたにおすすめ