『超圧縮 地球生物全史』には、「地球の誕生」から「サピエンスの絶滅、生命の絶滅」までの全歴史が紹介されています。ぜひチェックしてみてください。
「ネイチャー」シニアエディター
元カリフォルニア大学指導教授。一九六二年ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学にて博士号取得。専門は古生物学および進化生物学。1987年より科学雑誌「ネイチャー」の編集に参加し、現在は生物学シニアエディター。ただし、仕事のスタイルは監督というより参加者の立場に近く、羽毛恐竜や最初期の魚類など多数の古生物学的発見に貢献している。テレビやラジオなどに専門家として登場、BBC World Science Serviceという番組も制作。本書の原書“A(Very)Short History of Life on Earth”は優れた科学書に贈られる、王立協会科学図書賞(royal society science book prize 2022)を受賞した。
訳者:竹内 薫(たけうち・かおる)
1960年東京生まれ。理学博士、サイエンス作家。東京大学教養学部、理学部卒業、マギル大学大学院博士課程修了。小説、エッセイ、翻訳など幅広い分野で活躍している。主な訳書に『宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか』(ロジャー・ペンローズ著、新潮社)、『WHOLE BRAIN 心が軽くなる「脳」の動かし方』(ジル・ボルト・テイラー著、NHK出版)、『WHAT IS LIFE? 生命とは何か』(ポール・ナース著、ダイヤモンド社)などがある。
地球生命史がわかると、世界の見え方が変わる――訳者より
世界的に権威のある科学雑誌ネイチャーの生物学編集者ヘンリー・ジー(もともと科学者で専門は古生物学と進化生物学)による、その名のとおり『超圧縮 地球生物全史』である。最初、原書を手にしたとき、「ずいぶんと無謀な試みだなぁ」と驚いた覚えがある。
なにしろ、約三八億年にわたる地球生命の誕生から絶滅(?)までをわずか二〇〇ページ(原書)で書くことなど、誰が考えても不可能な所業に思われたからだ。
悠久の時をめぐる歴史書ということで、ずいぶんと読み終えるのに時間がかかるにちがいないとも思った。だが、世界的ノンフィクション作家であり、進化生物学者のジャレド・ダイアモンド(『銃・病原菌・鉄』倉骨彰訳、草思社文庫)が推薦していることもあり、つらつらとページをめくりはじめたのである。
実際に読みはじめると、不思議なことに、目の前で生命が誕生し、進化し、絶滅するダイナミックな映像が流れていくような錯覚に陥り、どんどん先が読みたくなり、ペルム紀の大量絶滅のあたりからはぐんぐんと読書のスピードが加速し、気がついたらわずか数時間で読み終えていた。
まるでタイムマシンで四六億年を一気に駆け抜けたような新鮮な驚きと感動が残った。
文学に感銘を受けると人生が変わるものだが、本書も同じだ。地球生命の誕生と絶滅の物語を知ると、石油や地球温暖化や絶滅危惧種や顎や耳や更年期などについて深く考えるようになり、世界の見え方が違ってくる。それは人生が変わるということだ。
ヘンリー・ジー 著/竹内 薫 訳
定価2200円
☆☆「読売新聞」「週刊新潮」「プレジデント」など、絶賛の書評が続々! 売れてます!!☆☆
☆王立協会科学図書賞(royal society science book prize 2022)受賞作☆
西成活裕氏(東京大学教授)
「とんでもないスケールの本が出た! 奇跡と感動の連続で、本当に「読み終わりたくない」と思わせる数少ない本だ。 」
ジャレド・ダイアモンド(『銃・病原菌・鉄』著者)
「本書は、地球が誕生して何十億年もの間、私たちの星とそこに住む生物に起こった大きな変化について書かれた、現在入手できる最高の本である。著者は万華鏡のように変化する生命のあり方をエキサイティングに描きだす。全人類が楽しめる本だ!」
ダニエル・E・リーバーマン(ハーバード大学生物科学教授、『人体600万年史』著者)
「楽しくて、簡潔にして壮大な傑作を見逃すことはできない。著者は、地球上の生命のありえない驚くべき歴史のすべてを、魅力的に、軽快に、科学的に正確に、見事に凝縮している。私はこの本を手放すことができなかったし、あなたも同様だろう。」