◆まさか4人に1人とは…足腰バッチリでも避けられない、認知症の恐怖
「人の名前が出てこない」「今やろうとしたことを忘れた」――そんな日常の些細な物忘れは、もしかすると脳からのSOSかもしれません。『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳』(ダイヤモンド社)は、7000人の脳を診察し、3000本以上の論文を読破した専門医が「一生ボケない脳のつくり方」を徹底解説した1冊。カギとなるのは、脳の免疫細胞「ミクログリア」。生活習慣の乱れによってミクログリアが暴走すると、認知症の引き金になる一方、上手に味方につければ、いつまでも若々しい記憶力を保つことができるのです。難しいトレーニングは必要ありません。【血圧】【食事】【睡眠】【速歩】【呼吸】【お酒】という毎日の生活を見直すだけの6つの習慣術で、100歳まで健やかな脳を育てていきましょう。
※本稿は、『脳の専門医が教える 100歳までボケない脳』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【脳の専門医が教える】筋トレすれば一生歩ける? 年をとっても認知症にならない人の共通点Photo: Adobe Stock

鋼の肉体すら奪い去る「残酷な現実」

プロボクシングの世界ヘビー級王者だったモハメド・アリ氏を襲った「パーキンソン病」。アリ氏は42歳のときにパーキンソン病の診断を受けましたが、これは脳の特定の領域が変性する病気です。

鍛え上げられた強靭な肉体を持っていた彼でさえ、脳の変性によって、あの蝶のように舞うステップどころか、自立した運動機能そのものを奪われていきました。

アリ氏は、2016年に74歳で亡くなりましたが、寿命そのものは健康な人と大差がなくても、脳のダメージが「健康に生きる時間」を短縮させてしまいました。

日常のすぐ隣に潜む「時限爆弾」の足音

そして、最も身近な脅威が「認知症」です。認知症になっても長生きされる人は大勢います。しかし、人生を思い通りに楽しむ「健康寿命」は、残念ながら著しく短くなってしまいます。

国の推計では、65歳以上の高齢者のうち、認知症とその予備群(MCI)は27.8%。実に「4人に1人以上」です。これは、もはや他人事ではありません。「国民病」ともいえる認知症が、すぐそこまで迫っているのです。

人生の主導権を最期まで手放さないための「最終防衛線」

「足腰」や「内臓」のケアにばかり目を奪われ、全身の司令塔である「脳」の衰えを放置することは、あなたの健康寿命を大きく損なうことになりかねません。