子どもにとってよりよい教育環境を目指し、入学前に引っ越して小学校区を選ぶ時代になった。しかし、どこが優れた地域なのかを見極めることは難しい。そこで2019年、ダイヤモンド・アナリティクスチームでは都内の公立小学校区の教育環境力を数値化してランキング形式で迫り、大きな反響をいただいた。それに応えるために今回は、最新データに基づいて更新した『東京・小学校区「教育環境力」ランキング2022』をお届けする。まずは、23区・26市別にランキング形式で上位校区を紹介しよう。今回は小金井市だ。
小金井市の教育環境力ランキング
1位は小金井第三小学校区――。ベスト3の顔ぶれは?
よりよい教育環境を目指して、教育熱心な親が公立の小学校区を決めてから引っ越しをする現象が起きている。 「公立小移民」とも呼ばれるこの現象は、不動産業者が有力校区を売り文句にすることもあって、東京において過熱気味である。 引っ越しをすれば小学校を選べるだけでなく、公立のために教育費を抑えられるとあって、子どもの受験を見越した親が教育環境に恵まれた小学校区に移住しているのだ。
とはいえ、都内の小学校だけで1000校以上もある一方で、個別の学力データは開示されていない。 そのため、教育熱心な親ほどどの学校がよいのかと頭を抱えていることだろう。
それでは、果たしてどの小学校区が教育環境に優れているのか。 ダイヤモンド・アナリティクスチームは、小学校の通学区域(町丁ベース)を基に、オープンデータを用いて周辺地域のデータを収集。 学力と関係のある推計年収をはじき出し、教育や住まい環境に関連のあるデータを踏まえて「教育環境力」として得点化した。
次ページでは、小金井市におけるベスト3の教育環境力データをランキング形式で公開する。 ランキング作成方法については最後のページに記載した。 特集本編や他の関連記事は特集ページで随時更新をしていくので、小学校区選びの参考にしてもらいたい。
ランキング表の見方と解説
ランキング対象は次の通り。ただし、2021年度の校名データを基準としている。
それでは以下の表の見方と解説を踏まえて、次ページから上位校区の詳細を見ていこう。
教育環境力ランキング表の見方と解説 | |||
順位 | 小学校区 | 得点 | |
児童数 | 2021年度 | 学級あたり | 特別学級を除く1学級あたりの児童数(2021年度) |
教員数 | 2021年度 | 支援学級 | 特別支援学級や日本語学級の有無(2021年度) |
モデル校 | 2021年度区・市別の研究協力・推奨・推進・指定校・創意工夫ある学校等 | 主な内容 | 左記の具体的な研究内容(複数ある場合は主なもの) |
推計年収 | 各種データからの推計値 | 高年収比 | 推計年収1000万円以上世帯の比率 |
四大卒比 | 大学・大学院卒業率(2010年) | 周辺人口 | 対象地域の総人口(2015年) |
高齢者比 | 65歳以上人口比率(2015年) | 外国人比 | 外国人人口比率(2015年) |
住宅地価 | 小学校から半径1キロ圏内の住宅地域の公示地価平均(2021年) | 商業地価 | 小学校から半径1キロ圏内の商業地域の公示地価平均(2021年) |
犯罪発生 | 周辺人口千人あたりの犯罪認知件数(2021年) | 高層世帯比 | 11階以上の建物に住む世帯比率(2015年) |
管理職比 | 管理的職業従事者比率(2015年) | 専門職比 | 専門的・技術的職業従事者比率(2015年) |
持ち家比 | 持ち家世帯の比率(2015年) | 借家比 | 民営の借家世帯の比率(2015年) |
官舎社宅比 | 公務員官舎や社員寮、社宅などの給与住宅世帯の比率(2015年) | UR公社比 | 公営・都市再生機構・公社の借家世帯の比率(2015年) |