SNSの総フォロワー数は300万人を超え、YouTube動画の月間再生数は3億回を超えるなど、現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の最新刊『99%はバイアス』では、「ブレイクの秘訣」を明かし、「どうすれば影響力を持てるのか?」「口のうまい人がトクする世の中で、どう生きるべきか?」などをマジメに語った。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
「人の評価」で決める人
たとえば、あなたはラーメン店の行列に並ぶでしょうか?
たくさんの人が並んでいることで「おいしいんだな」と思い込んでしまうと思います。
逆に、ガラガラのお店に入っていくのは平気でしょうか?
もしかすると、誰か他の客がいないと「おいしくないのでは?」と思い込んでしまうのではないかと思います。
要するに、料理の味は「人の評価」で変わってしまうものなんですよね。だから、オープン当初に「サクラが並ぶ」ということが効果的になってしまいます。
「おいしくないお土産」から学べること
とはいえ、国内市場に目を向ければ、なかなか簡単に手に入らないことでブランド化する方法があります。
誰でも手に入ってしまうと、その商品について語る必要がなくなりますよね。
お土産をなぜ買うかというと、「そこでしか買えないから」です。
お土産は、お土産であることによって会話のネタになります。
あまりおいしくないけど、ずっと残り続けているお土産があると思います。そこから「戦略」が学べるんですよね。
「ここでしか手に入らない」というストーリーがあるかどうかを見るのがポイントです。
さらにそこから少し努力をして質を上げるだけで、「レアで価値も高くておいしい」となり、高い価格で売れるようになるわけです。
役所の行列と、飲食店の行列
役所の行列は並ぶと怒るのに、飲食店の行列は喜んで並んでしまう人がいます。
最初の話のように、むしろ並んでいるから行くのかもしれません。
それは、「並んでいるところで食べた」ということを誰かに伝えたいからです。
その流れは、SNSによって加速しました。
並んでいるときも、「ひょっとしたら、いままで食べたものと違うんじゃないか」「めちゃくちゃおいしい何かがある」と期待感が高まります。
そうやって期待しているときには、確実に「脳内物質」が出ています。
こう考えると、「客を待たせない優秀なオペレーション」より、「手際が悪くてわざと客を待たせる」というほうが、満足度を高めるかもしれないと思うほどです。
また、競争心もあると思います。多くの人が並んでいると、その時間を費やしてでも手に入れたくなる衝動が生まれます。そうなると、「自分が本当に欲しいかどうか」とは、あまり関係がなくなるんですよね。
人はそうやって脳をダマすわけです。まさに、「バイアス(思い込み)」が生じる瞬間ですよね。そういう性質はビジネスでは利用したいものです。