働きながら3年で、9つの資格に独学合格! 大量に覚えて、絶対忘れないノウハウとは?
「忘れる前に思い出す」最強のしくみ、「大量記憶表」を公開!
本連載の著者は棚田健大郎氏。1年間必死に勉強したにもかかわらず、宅建試験に落ちたことをきっかけに、「自分のように勉強が苦手な人向けの方法を編み出そう」と一念発起。苦労の末に「勉強することを小分けにし、計画的に復習する」しくみ、大量記憶表を発明します。棚田氏の勉強メソッドをまとめた書籍、『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』の刊行を記念して、本書の内容を一部公開します。

どんな難しい文章も「一読で理解できる」すごいテクニックPhoto: Adobe Stock

どんな難しい文章も「一読で理解できる」すごいテクニック

 試験によっては、全問解き終わるのが時間ギリギリになるものもあります。特に国家資格レベルの試験になると、選択肢を何度も読み返している時間的余裕がないことが多いのです。

 一読で内容を理解できるよう、普段から意識することが大切です。とはいえ、私も長文を読むのが苦手でした。

 しかし、あるテクニックを使い始めてからは、一度読んだだけで内容を理解できるようになりました。そのテクニックとはズバリ「文章にスラッシュを入れる」です。4行くらいにわたる長文であっても、文章の途中にスラッシュを引いて分割すると、理解しやすくなります。

 まず、次の文章を読んでみてください。

「債務不履行に対して債権者が相当の期間を定めて履行を催告してその期間内に履行がなされない場合であっても、催告期間が経過した時における債務不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、債権者は契約の解除をすることができない」

 これは宅建士問題の選択肢です。試験問題は多くの情報を一文につなげようとするので、そのまま読むと非常にわかりにくいのです。この文章の場合、読みながら次のようにスラッシュを入れていきます。

「債務不履行に対して債権者が相当の期間を定めて履行を催告してその期間内に履行がなされない場合であっても、催告期間が経過した時における債務不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、債権者は契約の解除をすることができない」

スラッシュを入れるポイント

 ポイントは「区切る場所は必ずしも句読点の位置とは限らない」ということです。

 問題文の句読点は間隔があきすぎている傾向があるので、句読点がないところでもスラッシュを入れる必要があります。目安としては「1つのアクションの区切りがついたところでスラッシュを入れる」です。

 先ほどの「催告して」の後にスラッシュを入れたのは、「履行を催告して」の次が「その期間」と次のアクションに移っているからです。

 ただ、これはあくまで目安です。自分にとってわかりやすければどの位置にスラッシュを入れても問題はありません。このテクニックも普段の学習時から実践しておくと、本番でより効果を発揮できます。

(本原稿は、棚田健大郎著『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』を編集・抜粋したものです)