戦略コンサル、シリコンバレーの起業家、MBAホルダー、世界のエリートの「新常識」とは?
答えは「Bullet Points(ブレットポイント)」と呼ばれる“箇条書き”によるコミュニケーション。
箇条書きは、英語や会計、そしてロジカルシンキングと同じくらい世界的に求められているスキル。「短く、魅力的に伝える」。それが箇条書きの強みだ。
箇条書きは、メール、プレゼン、企画書・報告書、議事録等、あらゆるビジネスシーンで大活躍する。『超・箇条書き』の著者、杉野氏にそのエッセンスを語ってもらう。
誰でもすぐできる! 簡単トレーニング
箇条書きを極めれば、ベタ書きも上手くなる。
ベタ書きといっても感想文や随筆ではなく、特に論説文が上手くなる。優れた論説文にはパラグラフライティングが求められる。
パラグラフライティングとは、長い文章を書く際に、その文章をいくつかのパラグラフに分け、各パラグラフの先頭に、そのパラグラフの主張を一文で示していく書き方だ。
そのパラグラフライティングには、箇条書きがとても効く。
優れた論説文は、主張や論理が明確だ。ダメな論説文はベタ書きで情報量が多いにもかかわらず、主張や論理が不明確だったりする。優れた論説文を書くための世界共通のコツは、パラグラフライティングだ。
これは、ビジネスの世界でも学術の世界でも万国共通だ。
繰り返すが、パラグラフライティングとは、各パラグラフの先頭にそのパラグラフが何を言っているかを一文で示していく書き方だ。
つまり、各パラグラフの先頭の文を集めてくれば全体の要約になる。
伝えたいことをまずは「箇条書き」で整理する。その1つひとつの文を各パラグラフの先頭に置く。あとは、パラグラフごとに先頭文の説明や補足を続けて書いていけばよい。
例えば、ラグビーの今後の強化策をベタ書きの文章でつくりたいときに、次のように箇条書きで整理してまとめたとする。
• 日本代表チームをさらに強くするためには3つの打ち手が必要である
①経験の豊かなコーチを招へいする
②トップリーグに海外から世界一流の選手を集める
③ ファンのすそ野を広げる
• 日本でワールドカップが開かれるこのタイミングこそが、日本のラグビーにとって、打ち手に着手する最大のチャンスだ
次は、この箇条書きの各段落の1段目を、各パラグラフの最初の文にして書き進めていくのだ。
各段落の2段目以降の文は、各パラグラフの中で、行を変えるところやセンテンスが切れるところなどに置けばよい。