ウクライナの大草原地帯に冬が近づいている。気温が下がり、冷たい雨が続くと、道路や野原はぬかるみ状態となり、人や装備の移動は困難となる。その後、地下深くに達する凍結と降雪で地面は固くなるが、戦闘はより難しくなる。ウクライナで戦う両軍は、冬の容赦のない天候と日が短くなることに備えている。こうした環境では、兵士の健康と士気が影響を受け、兵器と情報収集センサーの有効性は低下し、兵士を戦場にとどめておくのに必要な補給は一層困難となる。キーウを拠点とする政府系シンクタンク「国立戦略研究所」のミコラ・ビリエスコフ研究員は「地上戦は一般的に非常に困難だが、冬季の戦闘は二重の困難を伴う。気温がセ氏マイナス15度に下がれば、大規模な攻撃を仕掛けるのは双方にとって難題となる」と話した。