飛行機のリクライニングシートをやたらと倒す乗客は迷惑だ。座席に素足を直接乗せるような乗客は許しがたい。だが、空の旅のマナーに関する「不名誉の殿堂」で特別展示に値する迷惑行為がある。それは大きなリュックサックを振り回すことだ。あなたも目にしたことがあるだろう。荷物を詰め込んだリュックを背負い、通路を歩きながら後ろの誰かに話しかけようと振り向くたびに、あるいはリュックを持ち上げて荷物入れに押し込もうとするたびに、周囲の人にぶつけてしまう乗客を。中にはいちいち謝る人もいるが、大抵は自分のしたことに気付いていない。米ノースカロライナ州ローリー在住の科学者サム・コンウェーさんは先日、ニューヨーク近郊のニューアーク空港に向かう便に乗り込んできたリュック姿の乗客に、右のこめかみを「殴られた」という。その乗客が後ろの人に話しかけようと振り向いた時だった。彼は謝ることもなく、そのまま歩いていったという。