動画配信大手ネットフリックスの映画スタジオ部門の幹部たちは今年、同社のテッド・サランドス共同最高経営責任者(CEO)に対し、オリジナル作品をもっと幅広く映画館で公開するよう訴え続けてきた。幹部らは6月、社内ネットワークを通じて、自分たちの提案を共有した。関係者によると、ネットフリックスの現在の戦略は、厳選した映画だけを数百カ所の映画館でせいぜい数週間上映し、その後はストリーミング配信するというものだ。これでは、数億ドルの興行収入をみすみす手放しているものだと指摘する声もある。上映する映画館を増やせば、ストリーミング配信にとっても有益な話題を提供できることになると考える幹部もいる。だがその後ほどなく、サランドス氏は社内会議で、映画スタジオの幹部らに対し、その提案には疑問を持っており、ストリーミング配信がエンターテインメントの未来だと感じていると話した。