自分の好きなことより他人の意見に従ってしまう、選択と決断が苦手、決めてから後悔しがち……。そんな人におすすめなのが、2022年10月26日に発売の『私はすべて自分で決める。』(チェ・フン著 李明華訳)だ。著者は自分のことを「決められない症候群」と呼ぶほど、自分の選択と決断に自信がなかった。そんな著者がどうやって、「決断のプロ」になったのか、選択と決断のための具体的なノウハウを凝縮したのが本書だ。原書の『選択と決定はタイミングだ』は韓国本国で発売2週間で韓国大手書店で自己啓発ジャンルで1位になるなど注目を集めている。「この本は自分の人生の主役として生きる方法を教えてくれる」「より良い選択をしたいと願う人たちにすすめたい本」など絶賛と共感の声が相次いでいる本書。今回は、本書の発売を記念して特別に本文より一部抜粋、再編集して紹介する。

自己肯定感が低い人は話し方を変えよう!人生が変わる3つの習慣Photo: Adobe Stock

ポジティブな言い方で人生が変わる

自分が他人にどんなイメージを持たれているかを知りたければ、自分の話し方のクセを分析してみるといい。
ネガティブな言い方よりポジティブな言い回しを習慣づければ、人生も変わる。

言葉は「自分」という人格を形づくる。
自分が使う言葉は「自分」という人の行動に影響を与え、行動はやがて習慣となる。

決めるのが苦手な人たちの話し方にはどことなく自信のなさがうかがえるが、話し方の習慣を変えるだけで選択と決断がもっとラクになるかもしれない。

とはいえ、何も口のうまい人になりたいわけではない。
口がうまい人は自分の周りに人を集め、影響力を持てるという点ではいいが、今の私たちに必要なのは自分の意見を上手に表現する力だ。
その力を身につけるために、話し方の練習が必要なのだ。

自分の意見をしっかり伝える3つの練習

そのために最初にすべきことは、自分の話し方のクセを分析することだ。
まず、会話の中で「たぶん」や「さあ」といった自己確信を欠く表現を1日にどれくらい使っているかを把握しよう。

ランチのメニューを選ぶとき「どちらでもいい」、見たい映画を決めるとき「君の見たいほうでいいよ」、2つのうち1つを選ぶとき「さあ、どっちもいいね」など、日常での自分の話し方の傾向を把握し、断言を避けるような表現をどれくらい使っているのかを分析したら、そういう言葉を使わないよう心がける。

2つ目に「私」を主語にする練習をしよう。
「私としては」「私はこう思う」など、自分を主語にして話してみよう。

子どもたちが自分を主語にして「チョルスはチャジャン麺が食べたい」「ヨンヒはチョコレートアイスが大好き」と話すように、意図的に自分を主語にして言うようにするのだ。

すると、自分が何を好きで、何が得意なのかが明確になり、話すたびに自己確信まで強化することができる。

3つ目に、正直に表現する練習をする。
選択と決断が苦手な人たちは、自分の考えや感情を隠そうとする。

自分より周囲の視線や反応に敏感で、他人の期待に合わせることに慣れているため、選択と決断において常に「自分」が抜けている。

だから意識的に自分の考えや感情を表現する練習をするのだ。

「私はこう思う」「私は今、気分が良くない」など、相手に面と向かって言うときも、書いて伝えるときも、自分を表現する練習を絶えず行う。

習慣的に使う言葉や行動を変えたければ、自分で認識し、地道に練習するほかに方法はない。
最初は慣れないし、簡単に口に出すことはできないだろう。だが、私たちにはできる。

「言葉を変えれば行動が変わり、行動が変われば習慣が変わり、習慣が変われば人生が変わる」という言葉があるように、自分の言葉遣いと行動を変え、自分の考えや強み、そして意見を自由に表現できる人になるのだ。

決断を前に右往左往していた自分、何が好きで、何を望んでいるのかもわからずに選択と決断を見送り、あえて避けてきた自分とは、もうさよならしよう。

自分の考えや感情を表現することほど、人生で大切なものはないのだから。

(本稿は、チェ・フン著 李明華訳『私はすべて自分で決める。』から一部抜粋・再構成したものです)