新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まってから2年半が経過した。報告される感染者数は大幅に減少し、関連する行動制限は事実上なくなり、日常生活は多くの点で正常な状態に近づいている。しかし、労働市場はそうなっていない。研究者らによると、このウイルスは持続的な影響を及ぼしている。何百万人もの人々が働けずにおり、さらに何百万人もの生産性が低下するとともに労働時間が減少し、事業の運営は混乱し、コストが上昇しているという。米労働省のデータによると、今年これまで、病気のために少なくとも1週間、仕事を休んだ労働者の数は、コロナ禍前に比べて月平均でほぼ63万人増加した。これは労働力人口が約0.4%減少するのに相当し、逼迫(ひっぱく)した労働市場においては大きな規模だ。同じデータによると、この割合は前年同期比約0.1ポイント増加している。
コロナ禍、日常戻るも労働力への影響じわり
生産性が低下し、事業運営に支障をきたしコスト上昇
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