米国各地で8日、中間選挙の投票が始まった。上下両院の議会選のほか、36州の知事選なども同時に行われる。投票所に向かう数千万人の有権者が最も高い関心を寄せているのは、足元のインフレ高進に加え、人工妊娠中絶の権利や犯罪増加といった社会問題だ。下院は共和党が過半数を奪還する勢い。一方、上院は依然どちらに転んでもおかしくない状況だ。大接戦で結果がすぐ判明しない州があったり、勝利確定に50%以上の得票率が必要なジョージア州で決選投票が決まったりすれば、同日夜あるいは9日朝の段階でも上院の勢力図は定まらない可能性がある。一部の州では数週間前から投票の受け付けが始まっており、フロリダ大学の米選挙プロジェクトによると、これまで推定4420万人が期日前投票を済ませた。これは中間選挙の期日前投票としては40年ぶりの高水準だった2018年(約3900万人)を上回っている。