米中間選挙に合わせて実施された人工妊娠中絶を受ける権利への賛否を問う住民投票で、カリフォルニア、ミシガン、バーモント各州では権利を保障する州憲法改正案への賛成派が勝利した。また共和党寄りのケンタッキー州では、中絶権利を否定する案が退けられた。今回の中間選挙は、妊娠中絶を憲法上の権利と認める「ロー対ウェイド判決」を6月下旬に連邦最高裁判所が覆してから、この問題への有権者の姿勢をうかがう初の全米規模の審判の場となった。この最高裁判断によって妊娠中絶に関する政策は各州に委ねられることになり、新たな論争を巻き起こした。5州が妊娠中絶の権利を巡る住民投票を実施した。AP通信の開票速報によると、ミシガン州では州憲法に生殖の権利を盛り込む法案が可決されたとみられる。開票率79%の時点で賛成票が56%だった。