株式投資で資産2億5000万円を築いている現役サラリーマン投資家の愛鷹氏。2008年から株式投資をはじめ、これまで通算66もの銘柄で10倍株(テンバガー)を達成。“テンバガー・ハンター”の異名をとる。2021年は9年連続テンバガー達成。会社員として働きながらテンバガーを連発する【愛鷹式】超分散投資術を徹底解説した初の単著『サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円』(ダイヤモンド社)から、一部を抜粋・編集し、一度買ったら決算を都度確認するだけでほとんど売らない、というサラリーマンでも再現性の高い超シンプルな投資法を紹介する。

【10倍株連発】<br />株式資産2億5000万円超の現役サラリーマン投資家が「気づかれにくい銘柄にこそチャンスがある」と断言するワケイラスト:タラジロウ

奥深い半導体製造の銘柄

【前回】からの続き このように半導体製造に関連する銘柄は多岐にわたっており、奥深いです。会社の主要事業として半導体事業を掲げていなくても、子会社が半導体や電子部品関連の事業を手がけていることも多いです。

たとえば、花王(4452)は界面活性剤技術を活かして半導体ウエハーの洗浄剤を製造していますし、味の素(2802)はCPU(高性能半導体)の絶縁材に層間絶縁材料「味の素ビルドアップフィルム(ABF)」が使われており、高性能パソコン向けではシェアがほぼ100%です。

また、縮小しつつあったフィルム事業で培った技術を活かし、細胞治療薬の受託製造を中心としたヘルスケア事業へと大きく舵を切り事業転換を果たした富士フイルムホールディングス(4901)も電子材料の事業を展開しており、旺盛な半導体需要を受けて業績を伸ばしています。

“気づかれにくい銘柄”にこそチャンスあり

ここまで半導体製造という分野で深掘りしてみましたが、ほかの分野でも同様です。EVであれば、車載リチウムイオン電池や電解液、正極材、セパレーターなどの部材、車体の軽量化技術を深掘りしたり、EVに充電するための給電システムメーカーを深掘りしたり……。

ほかにもキラリと光る小粒な銘柄が日本の株式市場には眠っています。さらに私が投資をはじめた頃とは異なり、いまは「株探」などの株式投資のサイトで銘柄を検索するだけで何のテーマに属するかもわかるようになっています。

決算短信や企業のホームページでは、専門用語のオンパレードで迷子になりやすいのですが、わかりにくく、気づかれにくい銘柄にこそチャンスがあるものです。情報を丁寧に掘り下げながら、将来の10倍株のタネを地道に探しましょう。

※本稿は『サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。