漫画家の藤子不二雄(A)漫画家の藤子不二雄Ⓐ Photo:JIJI

多くの人気漫画を手掛けた
漫画家の藤子不二雄Ⓐ

 富山県北西部にあり、県下第2の都市・高岡市。加賀藩前田家の城下町として商工業が発展した。県立高岡高校は、富山市内にある富山高校、富山中部高校と共に、「富山御三家」に数えられ、全国に鳴り響く進学校になっている。

『笑ゥせぇるすまん』『まんが道』『忍者ハットリくん』『怪物くん』などで知られる漫画家の藤子不二雄Ⓐが、2022年4月に88歳で死去した。藤子・F・不二雄(1996年9月死去)と共に、2人で1人の漫画家「藤子不二雄」として長年コンビを組んだ。

 藤子ⒶとF・不二雄は、高岡市内の小学校でクラスメートだった。藤子Ⓐは高岡高校出身、F・不二雄は富山県立高岡工芸高校出身だ。

 漫画界の大先輩である手塚治虫(大阪府立北野中学・現北野高校卒)に憧れ、2人は漫画家になることを決意、54年に上京した。漫画家が集まっていたトキワ荘(東京都豊島区)に入居し、手塚がいた部屋の後釜に納まった。

 2人は『オバケのQ太郎』などを共作、テレビアニメとしても大ヒットした。87年にコンビを解消し、以降はそれぞれ独自の道を歩んだ。

 豊島区立トキワ荘マンガミュージアム(豊島区南長崎)で、特別企画展「藤子不二雄Ⓐのまんが道展」が、来年3月26日までの日程で開かれている。『まんが道』の直筆原稿や、藤子Ⓐが暮らし82年の解体時に持ち帰ったトキワ荘14号室の壁の一部も飾っている。

 漫画家では、ホラー、ファンタジーなど多彩なジャンルを手掛ける今市子も、高岡高校OGだ。