コンピュータープログラマーのドミトロ・ズルテンコさん(24)は、拠点とする築100年の邸宅で前線からの緊急依頼の電話に対応した。ある部隊が、ロシア軍を追跡して砲撃の照準を定めるのに役立てていた空撮ドローン(無人機)を1機失ったため、新しいドローンを送ってもらえないかとの依頼だった。ズルテンコさんはオランダのつてにメッセージを送信。そのつてが、電子商取引(EC)サイトのイーベイで適切な機体を見つけ、ポーランドに発送。そこから別の有志メンバーが車で国境を越えてウクライナ西部の都市リビウにそれを届け、ズルテンコ氏が車で東部に運んだ。1週間もしないうちに、前線の偵察隊はそれを使ってロシアの戦車や軍隊を見つけ、小型爆弾を投下した。