ディズニーの株主反乱、鎮圧策は不十分Photo:Rich Polk/gettyimages

――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 ロバート・アイガー氏の相当な魅力にも限界があるようだ。

 米娯楽大手ウォルト・ディズニーのトップとして評価の高かったアイガー氏は約2カ月前、同社の最高経営責任者(CEO)に復帰した。これは株主の「反乱」がきっかけだったが、それはアクティビスト(物言う株主)のネルソン・ペルツ氏との委任状争奪戦へと発展した。

 ペルツ氏率いる英ヘッジファンド、トライアン・ファンド・マネジメントは11月、8億ドル(約1033億円)相当のディズニー株を取得した。予想を下回る7-9月期(第4四半期)決算を受けてディズニー株が記録的な値下がりとなった数日後のことだった。以来、両者は話し合いを続けてきたが、合意に至らなかった。トライアンは12日朝、ペルツ氏の取締役就任を求め、ディズニーに対して正式に委任状争奪戦を仕掛けた。