蛇の道は蛇、建前だけでは本質は決して分からないのが不動産。そんな業界に首まで漬かった業界人がネット上に集う全国宅地建物取引ツイッタラー協会(全宅ツイ)。暴露ネタ満載の毎年恒例の新春不動産座談会、最終日は、23年予想です。(聞き手/ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)
全宅ツイのグル @emoyino
都心の不動産を中心に扱うブローカー
どエンド君 @mikumo_hk
専業の不動産投資家(大家さん)
かずお君 @kazuo57
日本中の土地を老人ホームにする有活ブローカー
あくのふどうさん @yellowsheep
渋谷の不動産ブローカー
のらえもん @Tokyo_of_Tokyo
湾岸タワマンアナリスト
なめ茸 @c___i___b
マンデベモデルルーム勤務
つばさ(広告費無い部) @linecross0102
都内不動産売買仲介
団栗左衛門
ファンド業界の末端にいる資本家と配偶者のしもべ
みっく・まーさー @Mick_Mercer
外資不動産ファンド屋さん。すみふlover
もうすでに勝ち組負け組マンションに
格差がついてきているね
――本日は座談会最終回です、23年の予想にいきましょう。まずは実需から。
なめ茸:多分、もうピークは来ている感じがする。新築に関しては23年が転換期かも。というのは、不動産経済研究所が出してる初月契約率が10月になって4カ月連続で落ちているんですね。現場の肌感で言っても新築モデルルームの物件の明暗がきれいに分かれるようになったと感じる。
コロナ禍のピークの2020年から企画していた物件が、今市場に出てきていてるんですね。高値で企画したけどがんばって売ろう、というものも出てきているけど、そんなにバカ売れしているマンションは多くない。だいたい期待値の8~9割で止まってるのが多い。
当社もよそも、再開発でも大規模でもないマンション、いわゆる普通のマンションはそこまで売れてないですね。ユーザーもどの場所がいいかではなく、同じ価格の中で広域で見比べているので、物件としての地力勝負になっている。会社によっては23年から値付けが変わってくるのでは。あるいは23年に販売がこけて翌年くらいから変わってくるんじゃないかなと予想。中古も新築に引っ張られるので、値段は追随するのではないかと。
のらえもん(のら):実需は買う理由がある人が買うんですよね。住まなきゃいけないから「高いから買わない」を選択するのは難しい。23年は変わらないか、新築に関しては調子に乗ってまだ上げてくるか、だと思ってます。でも、なんとなくの実感ですが、22年10月くらいからブレーキがかかっている気がします。今後は、注目のマンションと注目じゃないマンションではっきり差が出てきてる。広告費用をぶっ込まなくてもガンガン売れる物件と、全然売れない物件の差が出てくる。
なめ茸:超高級レジは外国人に需要があるんだけど、こういう人は一般的な物件を買わないですからね。総額7000万~8000万円の3LDK、坪300万~400万円台の中規模新築マンションが都内近郊にあふれすぎて、みんな目移りしちゃってるので。その中でも引きがあるマンションしか売れなくなり、競争力を失ってる物件は今後つらいことになっていく。
――23年はいよいよ住宅価格上げ止まりになると。