沖縄写真はイメージです Photo:PIXTA

有名選手も在籍する
強豪プロ卓球チームの運営会社が3位に

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「九州・沖縄地方で年収が低い会社ランキング」を作成した。

 このランキングでは、九州・沖縄地方(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の8県)に本社を置く上場企業を対象とした。本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ。単体の従業員数が20人未満の会社は除外している。対象期間は、2021年4月期~22年3月期。

 1月23日にお届けした『九州・沖縄地方で年収が高い会社ランキング』では、年収1000万円超が1社、900万円超が2社、700万円を上回った企業が11社という結果だった同エリア。それとは正反対の『年収が低い会社ランキング』の上位陣はどうなっているのだろうか。早速、ランキングを確認していこう。

 1位の井筒屋は、福岡県北九州市に本社を置く老舗百貨店。従業員の平均年収は309.0万円、平均年齢は49.4歳だった。平均年収は昨年の調査結果(294.4万円)から上昇したものの、順位は3位から1位にランクアップしてしまった。

 2位の碧(へき)は、沖縄県を中心に「鉄板焼ステーキレストラン 碧」などを運営する飲食事業者だ。このステーキチェーンの店員は女性スタッフのみで構成されているという。同社の平均年収は316.2万円、平均年齢は27.0歳となっている。

 碧の22年9月期の通期業績は、売上高が前期比52.9%増の6億9700万円、営業損益が1億700万円の赤字(前期は2億2000万円の赤字)。

 本社ビルを売却して固定資産売却益を得たこともあり、最終損益は1億2300万円の黒字(前期は1億6500万円の赤字)に転換した。

 新型コロナウイルス感染拡大が続く中で利益率を改善するために、同社ではコストカットの一環で、代表取締役社長の役員報酬減額といった改善策を講じている(22年9月期終了時点)。

 3位の琉球アスティーダスポーツクラブ(平均年収327.1万円、平均年齢32.6歳)は、「Tリーグ」に参戦中のプロ卓球チーム「琉球アスティーダ」の運営を手掛けている。このチームは20~21年シーズンのプレーオフで優勝して日本一となり、現在は東京オリンピック男子団体銅メダリストの張本智和選手らが所属する強豪だ。

 チーム運営を担う琉球アスティーダスポーツクラブは18年に設立後、21年3月に東京証券取引所が運営するプロ向け市場「TOKYO PRO Market」に上場するなど、スピード感ある経営を強みとしている。スポーツ関連事業だけでなく、飲食店事業なども手掛けている。