写真:札束と電卓Photo:PIXTA

お正月休み明けに「今年の手取り年収」を試算するのは、今年で21年も続けている筆者にとっての恒例行事だ。額面年収、家族構成別に72パターンを試算している。手取り年収は何かの書類に記載があるわけではなく、自分で計算しないと知ることができない。また、今年は、初の試みとして額面年収に対する手取りの割合、「手取り率」も掲載することにした。当連載の読者に今年の最新情報をお伝えしたい。(ファイナンシャルプランナー〈CFP〉、生活設計塾クルー取締役 深田晶恵)

額面年収700万円の手取り年収は
21年間で51万円も減っている!

 毎年恒例の「あなたの手取り年収」、2023年版をお届けしよう。会社員の「手取り年収」とは、額面給与年収から所得税・住民税、社会保険料を差し引いたものだ。

 実は、手取り年収は何かの書類に記載があるわけではなく、自分で計算しないと知ることができない。

 そこで、当コラムの読者のみなさんのために家族構成別に72パターンの試算し、年初にお伝えすることにしている。自分が自由に使える金額をぜひ知ってほしい。

 72パターンの試算は手間がかかるが、私は手取り計算が大好きな自称「手取りスト」なので、2002年から毎年楽しく作業している。

 まず、衝撃のグラフから見ていただきたい。これは額面年収700万円を例に02年から今年までの22年間の手取り年収推移だ。

 グラフでは手取りが大きく減っているのが一目瞭然だ。21年前と比べると手取り年収は、なんと51万円も減っている。使えるお金、もしくは貯蓄できるお金が約50万円減っているということだ。

 ちなみに額面年収500万円のケースだと、手取り年収は21年間で36万円減っている。

 では、今年のあなたの手取り年収はいくらぐらいなのか?本記事では、額面年収や家族構成に応じた「72パターン早見試算表」で、みなさんの実態により近い手取り年収を確認できるようにしている。

 なお、今年は、初の試みとして額面年収に対する手取りの割合、「手取り率」も掲載することにした。ぜひ併せてご覧いただきたい。