このところの暗号資産(仮想通貨)ビットコインの急回復を支えているのは、これまで相場を支配してきた個人投資家ではなく、大口投資家の存在が大きいようだ。ビットコインは、暗号資産交換業者FTX破綻後の11月につけた安値から約5割戻した(ダウ・ジョーンズ・マーケット・データ調べ)。足元ではイーサやドージコインなど他の暗号資産にも買いが戻っている。暗号資産の値上がりは、高グロースのハイテク株など他のリスク資産の復調とも重なる。背景には、これまで売買の中心だったプロではない個人投資家の存在が薄れ、ヘッジファンドを含む機関投資家の影響力が大きくなっていることがある。暗号資産の融資と取引プラットフォームを手掛けるマトリックスポートの分析責任者、マーカス・シーレン氏は、米国の投資家が最近の買いを支えているようだと話す。