中国政府が市場低迷を招いた過剰な政策を撤回したことで、中国株はここ数カ月で見事に好転した。成長を阻害していた明らかな要因が取り除かれた今、残る疑問は、この新たな状況下で中国企業がどの程度の利益を上げられるかだ。この問いに答えを出すためには、今後数カ月が極めて重要になりそうだ。MSCI中国指数は昨年10月末以降、50%も上昇した。きっかけは、新型コロナウイルスを徹底的に抑え込む「ゼロコロナ政策」が緩和されるとのうわさが流れ始めたことだった。その後、基本的に3年近く外部に扉を閉ざしていた中国は経済と国境の再開に急きょ踏み切った。また、中国のテクノロジー企業や不動産業界に対する厳しい規制も緩和した。ただ、それでも中国株は2021年初めに付けたピークからはまだ40%余り低い水準にある。