米国のハイウエーに電気自動車(EV)や電動SUV(スポーツ用多目的車)、電動ピックアップトラックの波が押し寄せようとしている。自動車業界の積極的な新モデル投入に加え、EVの航続距離の延長や厳しい環境規制、政府の奨励策が追い風となっている。EVは2022年に米国のライトビークル(乗用車と小型商用車)新車販売台数のうち約7%を占めたが、2030年には3割強ないし半分を占めるだろうと専門家はみている。予測が正しいとすれば、重大な疑問が生じる。米国の電力網は何千万台ものEVに搭載される電池を充電できるだけの能力があるのだろうか。まずは良い知らせだ。専門家の多くは、電力業界が来たるべきEVの波に対して十分な発電能力を準備できると考えている。拡充計画に数千億ドルを投じる予定だからだ。