2023年の米社債市場は好スタートを切り、昨年に2桁の損失を被った投資家の痛みを和らげている。社債価格は上昇し、利回りは低下している(利回り低下は、リスクが低い米国債の利回りとの関連によるところが大きい)。これは、今後景気後退に陥ったとしても企業への負荷は限られ、企業はそうした状況に耐えられると、トレーダーが確信を強めていることの表れだ。社債の値上がりを受け、2022年の債券市場の大幅な下げの一部が解消された。昨年の大幅安によって、投資家のポートフォリオの安定化に向けウォール街で長年有効とされてきた多くの戦略にほころびが生じていた。米インターコンチネンタル取引所(ICE)の投資適格社債指数は、年初来のリターン(利払い含む)がプラス3.1%となっている。ジャンク(投資不適格級)債はプラス4.4%と、さらに好調だ。
米社債市場が復調、起債も活発化
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