米下院民主党の幹部らは連邦債務上限問題を巡り、上限引き上げの採決を強行する議会手続きを進める計画をひとまず棚上げした。計画を知る関係者3人が明らかにした。この手続きは「委員会審査省略動議」と呼ばれ、下院議員の過半数の支持があれば、共和党指導部の協力がなくても法案を直接本会議での採決に持ち込むことができる。今回の見送り判断は、この手続きは多大な時間と労力を要し、めったに成功しないとの民主党の認識を反映している。民主党内には、ケビン・マッカーシー下院議長(共和、カリフォルニア州)が動議を阻止するための審議手続き上の策を講じる可能性があるとの見方もある。関係者の1人は焦点となった手続きの成否について「可能性が0%とは言わないが、成功の確率は非常に低い」と述べた。ただ、後日再び検討される可能性もあると複数の関係者は語る。
米債務上限問題、民主党「奥の手」をひとまず封印
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