米証券取引委員会(SEC)は、末日聖徒イエス・キリスト教会(通称・モルモン教会)が過去に巨額の運用資産について情報開示を回避していた疑いがあるとみて調査している。教会の極秘ファンドの存在は2019年、教会が1000億ドル(約13兆1400億円)の資産を保有していることを元従業員が告発し、明るみに出た。SECの調査では、教会の保有する投資会社が大口資産運用者として情報開示規定を順守していたかどうかが焦点に浮上している。調査は進んだ段階にあり、向こう数カ月にも和解につながる可能性が高い。事情に詳しい関係筋が明らかにした。SECは通常、資産運用担当者の規定違反については、罰金を科すことで対処するケースが多い。今回の件で、SECがどの程度の罰金を検討しているかは分かっていない。SECは調査が進んだ段階にあっても、正式な処分を下さず、調査を終了することもある。